普通預金金利、「優遇」競う。条件付きで2%も
金利関係 普通預金金利、「優遇」競う。条件付きで2%も 銀行の普通預金に「利息」が戻ってきた。1月の日銀の追加利上げに伴い、3メガバンクやゆうちょ銀行は3月から金利を現在の2倍の0.2%に引き上げる。 0.001%で8年据え置かれた普通預金金利はこの1年で200倍の水準に上昇する。 100万円を預けた場合、利息は1年で9円(税引き後)しかつかなかったが今後は、1,594円つくようになり、個人への恩恵は増す。 paypay銀行は24年4月から円とドルの両方を預けると金利を2%にした。 SBI新生銀行は4月から満60歳以上の個人顧客の普通預金金利を通常の倍にあたる0.4%に引き上げる。 東京スター銀行は3月から条件付きで普通預金金利を0.6%にする。給与や年金の振込口座に指定した預金者と資産運用商品を300万円以上持ち、NISA口座を包有して投資信託を購入した預金者が対象だ。 島根銀行は、2月からスマートフォン支店の普通預金金利を0.35%から0.6%に引き上げた。無条件での国内金融機関の最高水準だ。 過熱で収益圧迫の可能性 金利競争の過熱は、銀行経営が不安定になる可能性もはらむ。預金金利は銀行にとっての調達コストで、引き上げれば収益の負担は増す。 金利上昇局面では銀行間の金利差が目立つため、利用者はネットを使って簡単に預金を動かすが、金利が下がれば急速に預金が流出するリスクもある。 金利上昇局面では金融機関の体力差が浮き彫りになりそうだ。 (2/21日経朝刊より)