政策株売却 最高
政策株売却最高9.2兆円 上場企業は政策株削減を進める 上場企業の株式持ち合いの解消が加速している。 2025年3月期の政策保有株の売却額は前の期比5割増しの9.2調円と過去最高になった。 開示が始まった19年3月期以降で最大だった24年3月期(6兆499億円)を大きく上回った。 金融機関の売却が目立つ。金融の売却額は計4兆6538億円と2倍近くに拡大した。 東京証券取引所や投資家による資本効率改善の要請が背景にある。 安定株主が大きく減ると株主からの圧力を受けやすくなる。 実際に物言う株主(アクティビスト)などから株主還元や事業の入れ替えを求められたり、「同意なき買収」を仕掛けられたりする企業が増えている。 安定株主が減るなか欠かせないのが株価の上昇だ。企業は政策株売却によって得た資金を成長投資や株主還元などに投じて企業価値の拡大につなげることが課題になる。 (7/2日経新聞 朝刊 より)